2026年1月19日
多くの質問を頂く睡眠の疑問について、今回もお答えしたいと思います。
Q1:朝型・夜型は遺伝子で傾向が決まっている?
A.遺伝子と環境の影響は半々です
人はみな24時間のサイクルで生活をしていますが、早起きが得意な人や、夜更かしが苦ではない人など、いわゆる「朝方」「夜型」のタイプが存在します。ある研究で日本人の朝型・夜型の遺伝子を調べたところ、朝型と夜型が約3割ずつ、中間型が4割程度という結果が出ています。しかし、社会生活を送るうえで、実際には自身の遺伝子のタイプと違う時間帯で生活している人も多くいるでしょう。
朝型の人は午前中の作業効率が、夜型の人は夕方以降の作業効率が良いという側面はあるものの、基本的には後天的な環境である程度は朝型・夜型は調整ができると考えられます。
Q2:あくびはなんで出るの?
A.正確にはまだ解明されていません
朝起きた直後や日中眠いときに、あくびが出る人は多いはず。あくびは不随意運動といって、人の意志と関係なく起こります。あくびが出る原因については、「脳に酸素が足りていないため、あくびによって酸素を体内に取り込んでいる」という説もありますが、正確にはまだ解明されていないのです。
ただし、眠気がないにも関わらずあくびが出る「生あくび」は、貧血や低血糖のときに起こったり、片頭痛や脳梗塞の予兆として起こったりすることがあります。
Q3:パジャマは着たほうがいいの?
A.パジャマを着て寝るのがベスト!
寝るときの服としてTシャツやスウェット、ジャージなどを着る方も多いようですが、睡眠の質を上げることを重視するのであれば、「寝るためにつくられた服」であるパジャマを着るのが望ましいでしょう。私たちは睡眠時、深部体温を最適に保つために汗をかくことで温度調節をしたり、体にかかった圧力や体温・湿度を調整するために寝返りをうったりしています。パジャマは吸水・吸湿性や動きやすさなどの観点もしっかりと考慮してつくられているため、「寝るのに最も適した格好」といえます。
加えて、寝る前にパジャマに着替える習慣をつけることで、その行動自体が睡眠に入るためのスイッチとなり、入眠しやすくなるということも期待できます。
Q4:カフェインは日中、何時まで摂ってOK?
A.夕方以降はカフェインレスの飲み物がベスト!
コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインは、覚醒作用があることで知られています。個人差はありますが、摂取から30分~2時間程度で血中濃度がピークになります。その後、体内のカフェイン量が半分程度になるまでの時間は2~8時間程度と人によって差があります。就寝時間にもよりますが、基本的に夕方以降はカフェインを控えるのがベストです。加えて、カフェインの摂取量にも気をつけたいところ。1日に摂取するカフェインは400mg(コーヒーなら700cc程度)を超えないように意識しましょう。
一方、カフェインを摂取してから仮眠をとると、寝過ぎ防止に役立ちます。摂取後30分程度で作用してくることを計算して、上手にカフェインを活用してみてください。
Q5:なぜ年を重ねると上手に眠れなくなるの?
A.加齢によって体内時計の周期が短くなったり、深い睡眠に入りにくくなったりします
生理学的に、人間は誰しも加齢にともない60代ごろから睡眠時間が短くなることがわかっています。その原因は大きく3つあります。1つ目は、体内時計の周期が短くなることで、よりよい睡眠に必要なメラトニンというホルモンの分泌量が減ること。2つ目は、加齢によって深い睡眠(熟睡状態)に入りにくくなることが挙げられます。そして3つ目は、日中の活動量が低下することです。活動量が低下することで、体の回復に必要な睡眠時間自体が短くなっていくとされています。
そのような場合、日中の活動に影響がないのであれば、無理に睡眠時間を長くする必要はありません。ただし、あまりに早い時間に就寝してしまうと、生活・睡眠のリズムが乱れてしまい余計に眠れなくなってしまうこともあるので、そうしたケースでは23時頃まではあえて起きているようにすることも大切です。
昼にうつらうつらとしてしまうようであれば13~15時頃に昼寝を取り入れるのが効果的ですが、30分以上の長い昼寝や頻回な昼寝は、認知機能の低下につながりやすいこともわかっているので、注意しましょう。
以上、皆さんから頂いた疑問にお答えさせて頂きました。
また何か疑問な点があれば、診察の際にお気軽にお声をかけて下さい!